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コラム

クラウドエンジニアの基礎力を身につけよう-クラウド設計パターン活用で高品質と低コストを両立する

こんにちは。株式会社パイプラインの濱田です。

前回は、オンプレミスからクラウドへシステム移行するにあたり大切な要件定義フェーズのうち、オンプレミス側で考慮すべきポイントについて取り上げました。今回は、クラウド側をどのように設計したらよいか、のベースとなる考えかたについて取り上げたいと思います。

クラウド設計パターンとは

クラウド設計パターンとは、クラウド事業者や有志が公開している設計パターンのことを指し、ユースケースから適切な設計パターンを見つけて、これをベースに設計を組み立てることができるようにしたものです。例えば、以下のようなクラウド設計パターンが公開されています。

Microsoft Azure クラウド設計パターン
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/architecture/patterns/

AWSクラウドデザインパターン
https://aws.clouddesignpattern.org/

Google Cloud アーキテクチャ センター
https://cloud.google.com/architecture

まったくのゼロベースでクラウド基盤を構築できるのであれば、必ずしもこれらクラウド設計パターンに沿わなければならない、ということはありませんが、先人の知恵、巨人の肩に乗ることで設計品質を上げつつも設計工数を下げることができるのであれば、これに越したことはありません。

筆者も初めてクラウドのネットワークを構築したときは、こうしたクラウド設計パターンを参考にしつつ、通信要件 特にセキュリティ要件の観点からサブネットの切り方を工夫したり、仮想サーバーのNICの本数やルーティングなどを検討するなど、クラウド上に構築するネットワークのお作法を学んで実装しました。

設計内容をアイコンで図示してみよう

クラウド各社のサービスには、何かしらのアイコンがついていることが多く、各サービス間が線で結ばれることにより、サービス間の連携や依存関係が一目でわかるようになっています。例えば、社内ネットワークからインターネットを経由せずにMicrosoft AzureのPaaSサービスを利用させたいといった要求に対して、以下の図のような資料を作ることにより、作りたいサービスの全体像を俯瞰して見ることができます。

( Azure サービス用の仮想ネットワーク | Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-network/virtual-network-for-azure-services より引用 )

クラウド事業者のアイコン集は以下に公開されています。

Azure アーキテクチャ アイコン
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/architecture/icons/

AWS アーキテクチャアイコン
https://aws.amazon.com/jp/architecture/icons/

アーキテクチャ図用のソリューション アイコン (GCP)
https://cloud.google.com/icons?hl=ja

クラウド事業者が提供するサービスを理解して設計するのは大変かと思いますが、標準的なユースケースであれば、先人たちが公開しているクラウド設計パターンを参考にし、アイコンの前後関係(依存関係)からサービスの特徴を学び、自らの設計に活用するというアプローチを取るのもよいでしょう。

また、クラウドのサービスは大抵において仕様が公開され、そのサービスに期待する役割が明確なことが多いため、どのサービスを使い、どのようにサービス間を連携させるかをアイコンで表現することは、すべてを文章や独自の絵図で示そうとするよりも、関係者間での理解促進が早くなります。

コンピュータは入力に対して出力があります。マウスやキーボード、ネットワークなどのインターフェイスから入力された内容をテキストやデータベース、画像や動画の形式でディスクに書き込んだりディスプレイ表示したりネットワーク送信したりします。この大原則を常に意識する必要はありませんが、クラウドのサービスを理解する上で、このサービスはどんな入力に対してどんな出力をするのだろう、ということを踏まえてサービス間の関係を意識すると、クラウド設計パターンの理解が早まり、視覚的なアイコンの並びはより直感的な理解に繋がります。


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https://www.kcct.co.jp/careetec/


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