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3年後にAzureとAWSのシェアが並ぶから、これからインフラエンジニアになる皆様はAWSとAzure両方やろう。(クラウドシェア解説2020年版)

こんにちは。AltX様でコラムを連載している吉政創成の吉政でございます。
※過去掲載記事一覧はこちら

調査会社の資料によると2019年度のIaaS世界シェアでは

トップシェアは相変わらず、AWSで2位がマイクロソフトAzureなのですが、ポイントは成長率にあります。IaaS全体の市場成長率は37%であり、AWSはこの数年来、毎年市場平均成長率を下回っています。

トップシェアは相変わらず、AWSで2位がマイクロソフトAzureでした。注目するべきは成長率の差でした。IaaS全体の市場成長率は37%であり、AWSはこの数年来、毎年市場平均成長率を下回っています。一方でマイクロソフトAzureはこの数年高い成長率を維持しています。AWSはこの1年で2.9%シェアを落としており、Azureが2.3%伸ばしています。この成長率があと3年続くと、両者のシェアの差は僅差になります。

4年ほど前、マイナビニュースでこの傾向をコラムに書いたときは、かなり反響がありました。多くは「そんなことあるはずがない」という意見でしたが、あれから予想通りのシェアの推移があり、まさに3年後2強時代に突入しようとしています。

私はこの傾向が今後も続くと思っています。その理由は以下の通りです。

1)両社のビジネス戦略の違い

  • AWSのパートナー戦略は強いパートナーに絞り、少数精鋭型の展開をしています。実際に足切りなども実施しています。一方でAzureはWindowsやOffice製品などの間接販売を長年培ってきた経験もあり、広範囲に手厚いパートナー支援をしています。私はこの差が大きいと思います。結果的に多勢に無勢でAzureのシェアが伸びてきており、今後もこの傾向が続くと予想しています。

2)これから普及するのは非コア市場

  • 数年前まではコアなエンジニアによる先進的なユーザーを対象にシェアが構成されていたのですが、今後は一般企業に幅広く広がっていくので、パートナー戦略が強いAzureがシェアを伸ばしやすいです。また、Azureのほうがとっつきやすいため(主観が入っているかもしれません)、その意味でも今後はAzureが強いように思えます。

3)アプリケーションに強いマイクロソフト

  • ユーザーはクラウドのインフラを使いたいわけではなく、アプリケーションをクラウド上で使いたいだけなので、Microsoft365をはじめとするキラーアプリケーションが豊富なマイクロソフトのほうが戦略的にも有利です。

上記の3点により、今までも両社のシェアの差は縮まってきていますし、今後もこの傾向は続くと思います。

以前、マイナビニュースで私が数年前に書いたコラムに対して「吉政さんはAWSを触ったことがないから、こんな風に書けるんだよ。機能と性能の差は歴然だよ」といった意見を頂きました。

おそらく、この方の意見は当時、事実だったと思います。でも私は思うのです。「ソフトウェアもサービスも成長するんです。」と。機能や性能の差は必ず時代とともに差がなくなっていきます。
ましてや、後発で先行を追い抜くことが得意なマイクロソフトは開発力で抜かれるとは思えないのです。さらに言えば、これから広がる市場で求められるのは、そこまで高いスペックではないと思うので、これから広がる市場においてはやはりAzureが強いと思っています。

ただ、強く言いたいのはAWSのシェアがなくなることはないと思っています。やはりクラウドの雄であるAWSはどこかのタイミングで下げ止まり、クラウドシェアはAWSとAezureの二強になると思っています。

この考え方が当たるかはわかりませんが、現在多くの方に賛同いただいていると思っています。これからインフラエンジニアとして学ぼうと思っている方は、この二つのクラウドを学ぶとよいと思っています。仕事を受けるときに私はAWSしか触れませんというのでは片手落ちになると思うのです。

いかがでしたでしょうか?何らかの参考になれば幸いです。
それでは今日はこの辺で

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